優先席の是非

ドラゴン桜を見たのでちょっと考える。こういう問題は、屁理屈だが反論しにくい・・・という感じで書くと楽しい。試験に受かるかどうかはしらん。
優先席を設けるべきである。優先席の利用が必須である人間は、電車を利用しないため、優先席を利用する人間は、切実であるが必須ではないという状況の者のみとなる。すなわち、日本において、優先席は、乗客に対するサービスとして提供されていると解釈できる。言い換えると、鉄道会社は、着席することが切実である人間に対して譲りやすい仕組みを提供することで、市民の罪悪感を解消し易くしていると言える。罪悪感を利用したシステムには宗教があり、宗教の自由を採用している日本人は、宗教の効用を認めている。故に、同様の構造を持つ優先席の存在も、日本においては認められるべきである。
優先席を設けるべきではない。平等主義を掲げる日本国において、一部の国民のみが大きな公共財を利用できることは望ましくない。よって、公共交通機関の提供するサービスの質は、同一料金である限りにおいて差が最小になるようにしなければならない。ここで、若者より動きが遅い老人が、出入り口付近に立ち止まることで、電車運行を遅滞させることとなり、ゆえに着席のインセンティブを高めるべきという、社会的総利益をもととした反論が考えられる。しかし、日本の通勤ラッシュの例を考察するとわかるとおり、電車運行の遅滞は老人の存在より乗客数の超過による影響の方が大きい。ゆえに、平等主義を推し進めることで、社会的な損失が発生する可能性は低い。であれば、理想を実現することをためらう理由はない。
どっちも考えれば簡単に反論できるんだけどね。
個人的な意見は?と言われると、阪急電鉄の実績が重要なファクタとなり、現状追認をぶちあげることになるだろう。楽だから。しかしあえて革新するとすれば、いかに世論を盛り上げるかという*1、メディア戦術について論じることとなる。インターネットの存在もあり、世論操作技術を論じるだけで回答欄が埋まることになりそうだね。

*1:みんなが譲るなら私も海に飛び込むWA!