弱者

いやね、ドンキホーテってすごいのよ。もやしが1パック9円。で、豆腐が1パック9円。安売りの日はね。一部の店だけね。普通のドンキは38円。
納豆高いよね。安くても70円くらい?ま、普通のスーパーで88円だな。牛乳(低脂肪乳)が88円で〜卵が100円。無洗米が5kgで1500円〜1800円くらい。米より小麦粉の方がカロリーベースで得だよね。でもうどんを手打ちする暇もないし。
日本人の栄養所要量で生活活動強度Ⅱで男だと、2400kcalくらいかな?カロリーをサラダ油で調整すると気分が悪くなるので、タンパク質を卵や大豆で取る。肉は鳥の胸肉を食べる。100グラム60円くらい?昔住んでた所は100グラム38円ってあったからな。お世話になりました。ビタミンは100円ショップで買ったマルチビタミンで採って、高い野菜は買わないようにするか。これで大体月7000円くらいかな。
マンガ喫茶に行く。1時間380円で、やるべきことをやろう。とりあえず無料のジュースを2杯のみ、精神的に元を取ることにする。
住所は、とりあえず都市公団で検索するか。UR都市機構の先着順物件で、上限3万円(共益費込み)で検索。うーん。0件ヒット。じゃ、4万円で。ずらっと並ぶ。月32530円。うー。高い。実際は敷金2ヶ月+家賃1ヶ月が必要だから、91130円必要。独立は厳しいなあ。10万円消費者金融で借りると年利29.2%で1年後に13万円か。ま、将来金融業に関わることもないし、えい。15万円ほど借りる。
バイトは1日7000円即金引っ越しバイトとして、最初は週4ペースで入れる。交通費がなるべく出るバイトを探す。残りの日は体力を回復させる。どの栄養を身体が求めるか。それは肉だ。ということで鳥肉を食べる。鳥の皮は意外とうまい。ガラス容器に鶏肉を入れて調理酒(100円ショップで購入:500ml)を少々入れて、5分蒸す。そこはかとなくうまい棒々鶏もどき(ただしタレなし)ができあがる。金持ちになったらこれにきゅうりの千切りをつけてやる、と野望に燃えるわけだな。
2週目までは引っ越し手続きをやったり、近所の安いスーパーを探したり、仕事と生活のリズムを作ることに専念する。引っ越した直後は余った金で自転車を買う。必須だからだ。ドンキで中国製の安い9700円くらいの自転車を買う。防犯登録はしない。薦められることもないが。自転車置き場は屋根が着いているところを選ぼう。たとえ遠くても。長持ちする。
生活のために必要なもの:Yシャツ3着、パンツ3着、バスタオル1つ(600円)、タオル3つ、炊飯器(6000円くらい)、塩、こしょう、サラダ油(1.5lで298円くらい)、フライパン、はし2セット、茶碗、小皿2枚、大皿、どんぶり、なべ、音の出るやかん(1500円くらい)、ガスコンロ(12000円くらい)、掃除機(6000円くらい)、冷蔵庫(150l以上、冷凍庫つき、40000円くらい)、バケツ、時計、腕時計、耳かき、爪切り、シャンプー、リンス、ボディシャンプー、洗剤、まな板、トイレットペーパー、包丁。ガラスの醤油さしと醤油。台所用洗剤、フライ返しにはさみ。ガムテープ、荷造り用のひも。まくら、布団、毛布、ノートとシャープペンシル、芯、消しゴム。洗顔用石けん。靴下4足、歯ブラシ、コップ、スポンジ。ハンガー、洗濯干しハサミがたくさんついたあれ。あとは外に出て仕事が貰えるくらいには清潔な服。それと、心の支えとなるもの。値段が書いていないものは、基本的には100円ショップで手に入る。心の支えはたぶん見つからないけど。冷蔵庫は高いが、必須である。また、多少高くても広い方がいい。1週間分の買いだめができると、仕事の幅が広がるのだから。
ここで電気、ガス、水道を引く必要があるが、連絡先となる電話番号が必要となる。プリペイド携帯には身分証が必要だし(身分証が不要なおもちゃの携帯電話は鷹山がサービスを停止してしまった)、なにより高い。この部分はソーシャルでごまかそう。管理人に取り次ぎを依頼するなり、各インフラの担当者に頼みこむなりしてがんばる。
なるべく規則正しい生活にして、バイトも日中に入れる(早朝とか深夜とかはやらない)。風呂はシャワーのみつかい、身体を温めて深い就寝ができるようにする。4週目からは週5日働いて、土日になるべく休みを入れる。精神衛生のためだ。で、休みの日にはスーパーの安売りを狙い、必ず図書館に入る。そして、すべての書架を見て回る。その時々に目についたものが、自分にとって必要な情報だ。そういう本が週に1つは見つかる。で、見つけたら借りずにその場で全部読む。借りると安心して読まなくなるからだ。時々は読んだあとも内容が気になる場合があり、そのときは借りる。職場が電車通いなら、娯楽用の文庫を借りるのも良い。
最初の1ヶ月で生活に必要なものをすべて揃える。また、1ヶ月で必要となる生活費も出るだろう。水道代が2000円程度、ガス代が3000円、電気代が2500円程度になるだろう(無駄遣いしなければ)。雑費は初期コストを除けば1万円以内となり、食費は非効率でも1万5000円くらいになる。つまり、家賃をあわせて6万5千円となろう。目標としては、食費を1万円以内に抑えて1ヶ月6万円を切ることになろう。すると、労働日数が最初の4週間で3+4+4+5=15日、税引き後の日当を合計すると10万5000円となる。家賃を除く生活費が3万円強であるから、余剰は7万円。ここから生活用品のコストやガス保証金などが差し引かれ、最終的には手元に残る金は少ない。2万円くらいになる。ここから借金を返す。
次の1ヶ月で生活を楽にするものを揃える。1槽式全自動洗濯機(乾燥機能は不要)5万円、電子レンジ1万5000円、扇風機、便座カバー、殺虫剤、ティッシュペーパー、洋服かけ、靴。スリッパ、梯子。自転車の空気入れ。洗面器、お風呂用洗剤。おそらく、ここから数ヶ月は、労働意欲が増すはずだ。なぜなら、自らの稼いだ金が、自らの生活を驚くほど便利に変えていくからだ。セルフ高度成長期を体感するだろう。労働日数は5*4=20日、税引き後の日当は14万円となり、生活費を6万円に抑えることができれば、余剰金は8万円となる。
生活のリズムが定まれば、日々を過ごすことはとても楽になる。この生活を続けることで、月あたりの余剰は7〜9万円となり、4ヶ月目までに借金をすべて返済することが可能となる。
次はどう金を使うべきか?まずは貯めることを覚えるべきだ。借金を返済し終わった時点で預金口座を作成し(住民票があればたぶん作成可能だ)、余剰を貯金する。なぜか?次に同じような引っ越しを行うときに、借金しなくて済むようにだ。これまでに購入してきた生活用品はそのまま利用できるから、必要な金額は敷金+家賃と引越費用(2万円〜3万円:関東-関東で1人分。冷蔵庫が大きいともっとかかるかも)、あとは保証金くらいだ。つまり20万円。もっと家賃の高い所に越したいならその分金が必要となるが、家賃は収入の1/3を越えないようにすべき、という世間知があるので、それに従うべきだろう。月4万5000円で都市公団ならば都内は無理なのだが、幾分駅に近くなり便利にはなる。ただし、便利になることによる時間の節約の効果が現金に現れるのはまだ先の話だ。とりあえず4.5万円で準備金を用意すると引っ越し代込みで17万円となる。もろもろあって25万円くらいになろう。
さて関東圏内で日当7000円の肉体労働バイトはそう割のいいものでもないので、この次のステップとして週払いや月払いのバイトに行くなり、事務系や接客系のバイトに行くなりすることを考えるべきだろう。しかし、肉体労働(引越、警備、掃除夫等)以外の仕事は個人の才覚を必要とする。それは、若さであり清潔感であり人当たりの良さであるとか、そういうのだ。肉体労働以外の選択肢としては、ブラック系と呼ばれる反社会的な仕事であろう。これも詐欺師の才能が必要といえば必要だし、働いているはずなのにカモにされるなんて現実もあり、近づきたくない。というところから、身体が壊れる/仕事が出来なくなって職がなくなる まで10年と設定し、これ以内に生き残る現実的な手段を考察してみよう。
労働者として存在価値を無くしたとき、生活するためには、手持ちの資産でなんとかするしかない。ここでは、自給自足する手段としての生産手段を持たず、ある金額の現金のみを持っているとしよう。現金を運用して、それを減らさないように頑張る。運用益 > 生活費 であれば預貯金を取り崩さずに生きることができるわけで、ハッピーリタイアメントとなる。
で、まず考えるのは運用に使わない金額を決定することである。木村剛という人が言うには2年分の生活費があれば何とかなるんじゃね?とのことだ。大きな経済変動があってそれを取り崩したとして、2年後に仕事が見つかって補充できる可能性は限りなく低いので、あまり意味はないのだが、一つの目安として、2年分の生活費をリスクヘッジのためにどっかの銀行に預けておいてコンビニATMですぐに下ろせるようにすることとしよう。まあ、6*12*2=144万円。
で、次は運用資金の配分といこう。日本国債の10年利付債の金利は1.86%で、利子課税が20%かかる。これをベースに考えると、生活費が72万円ならば3870万円となる(非課税で計算)。毎月9万円ずつ貯金して36年かかる計算だ。ということで無理。米国債なら?10年物の利回りは5.02%で、利子課税は20%。ということで、72万円のクーポンをたたき出すために1434万円。毎月9万円ずつ貯金して13年強かかる。非課税で計算してるし、為替リスクを考慮してないし、9万円ずつ貯金せずにすべて投資にまわすという手段も計算に入れていない。それでも、生活費に72万円もかけていたら生活ができない、ということは分かる。
生活費をもっと下げることはできないのだろうか?また、この生活費には医療費や税金が計算に入っていない。基礎控除(38万円)未満の生活費では生活できない以上、住民税の均等割は取られるし(たぶん)、国民健康保険税が千葉県成田市だと介護保険込みで年間4万6000円取られる!前年の所得もあわせると10万円くらいいく。ということで、10万円とか12万円とか生活費が増えたら、それだけ運用の難易度があがるわけで、逆に言えば基礎控除未満で人間は暮らしていけるか?という話に帰着する。ここで補足をいれておくと、基礎控除に満たない所得のとき、健康保険税が7割引になるのだ!
生活費38万円とは、すなわち、月に使えるお金が3万1600円であるということだ。これを可能にするためには、孤老死部屋を借りることで2年間家賃を半額とし、2年間で住居を転々とする必要がある。引越し代を最小にするため家具も持たず、起きて半畳な生活をすることとなろう。そうやっても生活費は4万円までしか削れない。ならば、残り1万円は貯蓄から削る必要がある。15歳から10年間肉体労働をしてそれから基礎控除額未満の利子収入で80歳まで隠居生活を送る場合、取り崩す貯蓄額は660万円必要となり、また、米国債を4%で運用するとすれば年38万円を得るためには950万円必要である。合計1610万円を貯めるためには毎月9万円を貯蓄して15年かかり、ここにて人生とは大変なものであるとため息をつくことになる。
結論としては、15年間無病息災で週5日労働を行い、こつこつ金を貯蓄して4%で運用でき為替リスクをヘッジしつつ、生活コストを下げるべく努力を日々続けられるならば、(あと、15年間1日7000円で雇ってくれる単純労働市場があるならば)そう、「努力」だけであとの人生に備えることができる。東京圏内に居住し続けることができる。
年38万円で生活しろだって?そんなのできるわけないよ、って人(ほとんどだろうが)に一緒に考えてほしいのは、どうしてこの日本は年38万円で暮らせない程物価が高くなってしまったのだろうか、ということだ。
あと追記として、生活コストを劇的に下げる秘策をば。それは、共同生活です。

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で、とりあえず元ねた
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20060726/1153880075
ということで、これが回答ですが、どうでしょう?