Winnyで空売り

恐らく、目鼻が効く人間ならば実践している可能性があるのが、Winnyによる自動情報収集システムだろう。
つまり、Winnyでダウンロードした新規個人情報ファイルについて、解凍し、Officeドキュメントの会社名を抽出して記録し、重複を排除した上で一日一回メールする仕組みである。
上場会社の株式があればハッシュを貼り付けて宣伝し、中の情報の重要さをアピールし、プレスリリースへと持って行く。会社スレに情報を貼り付ければ、情報システム部や法務部が毎日チェックしているので、その時点から売り気配になる。貼り付け直前に空売りを行い、利ざやを稼ぐ。
事故による株価の推移は、インサイダー情報に左右されないため、平等だ。正確な情報をどれだけ早くつかめるかという勝負になる。そして、情報流出の事故は、自らが宣伝をコントロールすることもできる。
Winnyネットワークは、社会と関わりを持ち、責任を負うもの程痛みを伴うシステムだ。ただ一人の身内の馬鹿のために、費やされる冗費、株価をコントロールされるリスク、といったものを抱えなければならない。著作権が著作者のためでなくなり、生まれた鬼子である。永遠であるということは、いつかいい思い出に替わるものなのだろうか。