情報というものの難しさ

情報というものは難しい。伝えるためには、理解させることが必要である。その理解、本当の理解は、同じような場面で想起する感情が共有できること、である。共有できるか否かは、受け手の経験に依存する。共感できなければいけない。
情報はシステムの根幹を成す。システムはあまりにも巨大で、時間的には、ある個人が関われる人生を超えて存在する。ゆえに、引き継ぎが必要である。だが、経験してないことは引き継ぎできない。もちろん、コストを多大にかけられるならば、別だが。どのようにすれば、限られたコストの中で巨大なシステムの「理解」を伝えることができるのだろうか。経験を。
システムが正常に動作している、という「感じ」がある組織体は、それを操作する人々がいて、その中に「理解」が浮かんでいる。共通理解/共通見解としての知恵がある。システムを説明できるものがある。最新に近い、システムを。これをドキュメントという形で外部化するとどうなるか。ドキュメントという形で固定化される。なので、システムの変更を常に反映する必要がでてくる。人間のみで構成された組織体はフィードバックの形で最新の情報がすばやく共有できるが、ドキュメントは自然に更新されることはない。。
システムそのものがドキュメントとして最新の知識を表すといえるが、その参照がシステムの挙動に悪影響を与える可能性がある、組織の継続性に対しても。とはいえ、常に参照できないというわけでもない。。であれば、参照可能なタイミングでシステムから知識を拾うことができるし、その断片を集積することで、最新の情報を常に収集することができる。そして必要な情報は、ある共通の出発点からなる差分だけでよい。。

日本のこと

結局投票いってない。でもなぜか日本国民です。日本のことについて、いろいろ考えてみよお。
1.保険
保険なんて、当たらない方が良いものなんだけど、何となく頼りにしてしまう。社会保険はインフレヘッジというものの、原資も運用してるし。若者搾取も原資の一部だけど、彼らにだって働かない自由*1はある。保険はほどほどに。んで、金持ちは保険受け取って子供に相続っていうのはだめでしょうと。保険はあくまでもヘッジなのだから、ホクホク受け取っちゃだめでしょ。
2.フロンティア
フロンティアがないと、生活に満足してしまう。メシが食えてオナニーできてウォシュレットがあれば十分で、あとは趣味的に自分の好きな分野を極める、という生き方をすると、なんというか、なんとなーくネトゲにはまったりしてうーん。フロンティアは大事。そしてそれは宇宙だろうと。宇宙といえばエレベーターだろうと。とりあえず宇宙を目指せ。行けば分かる。
3.ITと世代
ITはやっぱすげえツールだった。コンピュータは人の能力を伸ばすことができる。やる気さえあれば。ITの登場は、人の能力格差を10倍以上に広げた。ITを使える人間と使えない人間では、ある領域においては、価値が100倍ほど違う。そして意志決定する立場の人間が、なぜかITが使えない。困ったことである。
いろんな情報が、企業の壁の中に眠っている。
4.小さな安定
日本は、小さな安定領域を二つ持っている。大企業や官公庁で働くサラリーマンと、赤字決算と補助金でそこそこ自給する自営業者である。新しい事をやる馬鹿は、そこにはいない。中野や九州に、天然記念物のようにはいる。
良い人材は、企業の中に眠っていて、疲弊させられている。企業の外に出れば、死ぬから、独立することはできない。でも、顧客はそろそろ大企業の無能どもにあきれ始めている。だが、ある一定規模以上に成長することは難しい。
段階的に成長するために、小規模な市場を設けることが必要なのだが、詐欺師が跋扈するのが厳しい。
5.家族
家族がともに暮らすのは、弱いことを自覚しているからで、独り暮らしをするのは、強いと勘違いしているからだ。今は、勘違いの残渣である。現金は家族の代わりにはならない。長期的には、目減りする。共働きは、ゆとりが無くなる。ゆとりの法則というやつだ。
老人の生死を決めるのは、家族であるべきだ。社会は、社会の多くは、非情な結論を求めることになる。今は、一時的な温情の時期でしかない。
6.供託金
選挙の供託金は、若者がアホな政策を抱えて出られる程度の金額であるべきだ。最低時給の1000倍程度を上限にすべきだ。600万円とか、普通に引く。たとえばCLANNADのサイン入り色紙は60万円くらいなわけで、これくらいなら半年(1000時間/150時間)で稼げるし、笑える程度の金額である。同じ年代の人間が、勢いで出馬しない限り、投票なんてしないって。
7.一票の格差
小選挙区であること自体腹立つが、それはそれで良い。議決権を得票数に一致させればよい。投票に行くやる気も出る。一票の格差もなくなる。人口の分散が進みにくくなるので、全国区に戻した上でやるのが理想だが。
8.物価
物価構造こそが国民の暮らしであって、増えたのは通信費、教育費、社会保障費、税金。また、全般的に「安くて良いもの」が減った。たとえば電子化されたトラクターとか、メンテナンスできないし。東南アジアで人気なのは、1980年代までのモデル。また、地方に住んでいると相対的に社会保障費がでかくて、生活できない。家賃はなかなか下がらない。将来不安が発生して、貯金が趣味になり、残業し、サービス残業もやって、恋人作る暇もなく、家族関係が冷えていき、次世代が生まれない。
物流コストと社会保障コストが今のところ削りどころである。前者は民主党政権で成立しそうだが、後者は、なかなか難しい。あと7年くらいかかりそうだ。
9.雇用
大企業の中にいる人間の能力がとにかく低くって、顧客にはばれてて、上司がアホだから部下も育たずに面白いことになっている。こんな中、独立して顧客をかっさらえたら楽しいのだがいかんせん資金力がなく、流通も抑えられているので個人で、資格で闘うしかない。団塊が去ったらどうなるか楽しみではあるが、別に団塊だけが無能なわけじゃないし。Webが使えない40代以上は大抵無能というか、客に嘘つくのに慣れてるから。
マネジメント層の無能を現場が吸収してうまくやってきたものの、現場を見て若者が引いてひたすら自己防衛に走り、視野狭窄してれば仕事が来ないことを学ぶ。そうやって限界が見えてきたのが今なのだった。
管理職層は、終身雇用とは相容れない。
10.規制緩和と詐欺師
国民の多くは良い人ではあるが、振り込め詐欺程度に騙されるわけで、詐欺師が跋扈しやすい世の中である。地域のお節介役というゆとりを、デメリットを強調して潰してみたら詐欺師と宗教が広まることになった。少なくとも詐欺師を組織的に叩く方策を見つけないと、他人同士が出会えないことになる。
現代の桜吹雪は消費者センターと2ちゃんねるである。後者の方が低コストである分。よいね。

*1:義務だけど、働かない人に鞭打っても頭使えないし。

明日は投票日だなあ

行かない確率がかなり高し。入れたい政党がない。入れたい候補もいない。それなのに世間は投票に行けという。そうですね。ゴミ回収車と最後のお願いが織りなす微妙なハーモニー。
燃料について。燃料については、目処がついた。同時に、世界のパワーバランスも変わった。核拡散は進むだろう。ということで、核保有については否定はしなくなった。だって誰でも持てるんなら、しょーがない。日本にとって原発はとっても大事なのだが、いかんせん学生の興味がない。人材が入らない。きちんと施設維持できんのか、という問題はままあり。エネルギーについては、現状もこれからも、多様な手段があるのは良い。石油はプラスチック原料としてはエタノールで代替する方式かな。これも、輸入先があればそれはそれで。
食料について。それなりに水資源もあるし、カロリーベースなら芋食えば自給できないこともない。とはいえ、自給するなら海外に食料を買う必要がなくなって、何のために輸出するんだっけ?という話にはなる。農業やりたい人がいるなら、ちゃんと採算が取れるようにする、そのためには海外との競争力をつける、競争力の阻害要因を排除する、ということは必要で、それ以上のことはできないともいえる。
そういえば新型インフルが流行するらしい。よく分からない事実として、H1N1(A)が人口に敷衍すれば、N5N1型は流行しなくなるのか、ということである。ウィルス間の生存競争のようなものが、存在するのか。なぜ大流行までに20年以上のスパンがあるのか。

マニフェストマッチ

Yahoo!Japanでマニフェストマッチなるものをやっていたのでやる。

安全保障 農業 地方分権 政治・行政改革 子育て・教育 年金制度 財源・消費税
自民 みんな 改革 日本 該当なし

という感じで、今年もまたネタに走る必要がありそうである。

臓器移植法について

A案が可決されたらしい。この法律のむかつくところは、15歳未満の人間の意志は無視される*1ことである。本人の意志は必須とすべきである。それが何歳であろうと。親の支配から逃れる手段を構築する必要はあるが。
親族優先条項も残るようだ。これについて15歳未満の人間の意思表示が認められれば大笑いだが、遺言の規定が優先されるだろう。はずだ。・・・たぶん。
これが施行されることで、ドナーカードの普及は進むだろう。なぜなら、多くの日本人は、自分が脳死状態になった場合、家族に「決めさせるという負担」を追わせたくないと考えるからである。とはいえ、情報弱者あるいは行動弱者が多いので、ゆるふわドナーとか特集しない限り、割合は少ないままだろう。あと、提供したいと考える人もそれほど増えないと予想する。したいなら、持ってるはずだから。ここについては、保証しない。

*1:15歳未満でも拒否権は認められるという話もあるが、条文にはないね