新型インフルエンザの治療指針について(仮説)

いや、2chってすげえな。このレベルに到達することができるとは。

要約すると:抗体形成までの期間、DICとプロアテーゼによる症状を緩和する。治療薬としてはFOY、ウリナスタチン、ヘパリン。国立感染症研究所 感染症情報センターには連絡済だそうで。

感染症】 ヒト・ヒト感染の新型インフルエンザで自衛隊出動の可否を検討…自民党公明党の作業チーム★2

元スレ
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1201905778/
ミラー
http://mirror.s151.xrea.com/imona.php?url=http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1201905778/

より引用


38 名前:名無しさん@八周年 mailto:素人は知らないらしいが [2008/02/02(土) 12:55:07 id:JKe5n7y2O]
感染してからワクチンは効かない。
タミフルは新型の次感染を抑制するが本人には著効しない。
本人を救うのは抗血清だけだが新型に罹って生き残ったヒトからしか採集できない。
故に感染可能性者の全員完全隔離しかない。


41 名前:名無しさん@八周年 [2008/02/02(土) 12:59:22 id:ojMHAqQC0]
>>38
毒素感染と勘違いしてません?
ウイルスワクチンはそのウイルスそのものを株にして受精生卵内で作るものですよ。


44 名前:名無しさん@八周年 [2008/02/02(土) 13:07:59 id:JKe5n7y2O]
>>41 感染してから発症まで約5日。予防接種は不活性抗原((ウィルスを不活性化したワクチン))だから
注射してから抗体が上がるまで二週間。本人は助からない。
即効性は出来た抗体を注射するしかない。これを抗血清という。

52 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 13:57:03 id:JKe5n7y2O
旧型と新型の違いは、旧型((現在流行中のインフルエンザウィルスA/H1N1、A/H3N2型))が気管支粘膜の酵素トリプシン・クララ((トリプターゼ・クララ:クララ細胞が分泌する酵素))だけで
H抗原ヘモアグルチニンが活性化して感染するので、増殖細胞が気管支粘膜細胞だけに限定されるのに対し、
新型は他の粘膜酵素でも活性化し全身感染することだ。

53 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 14:04:55 id:JKe5n7y2O
旧型は気管支でしか増えないから血液に入るウイルス量もしれているが、
新型が想定通りの全身感染するなら腸粘膜でも増殖するから血液中のウイルス量は桁が違う。
そしてウイルス表面のH抗原が血を固まらせてDIC((播種性-はしゅせい-血管内凝固症候群:本来、出血箇所のみで生じるべき血液凝固反応が、全身の血管内で無秩序に起こる症候群。微小血栓による循環不全(腎機能低下、呼吸不全など)、凝固因子・血小板減少や線溶活性化による出血症状(粘膜出血、止血不良、脳出血など)がみられる。))が起こり死に至る。

54 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 14:11:53 id:JKe5n7y2O
なぜタミフルに関するN抗原ばかりが注目され、病態に直結するH抗原が無視されているのか?
意図的でなければ専門家は無能なのか?DICさえ抑えきれば本人は助かるのに?

57 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 15:45:06 id:JKe5n7y2O
H抗原はヘモアグルチニンという赤血球をひっつける酵素。普段は折り畳まれて不活性だが、
トリプシン・クララというヒトでは気管支粘膜だけにある蛋白分解酵素で一部が切れて活性化し、
粘膜のヘモアグルチニン受容体に付着可能となってウイルスが細胞に侵入できる。

70 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 21:15:40 id:JKe5n7y2O
簡単に説明すると、高病原性インフルエンザは体中の細胞で繁殖して、血を固めるので、
血の中の凝固因子(ええと、血を固める材料だ)が全部使い尽くされて、血が色んな粘膜から滲み出て固まらなくなるんだよ。

71 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 21:26:09 ID:7GZlhfl80
>>70
血小板のことかな?

74 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 21:38:05 id:JKe5n7y2O
>>71 血小板も減るけれど、固まるタンパク質のフィブリンの元のフィブリノーゲンや、
フィブリノーゲンを固まらせる蛋白分解酵素達が品切れになるんだ。ちなみにフィブリノーゲンは例のミドリ十字の止血剤の成分。
新型インフルエンザは出血熱の病態をとる可能性が高いんだ。

77 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 22:25:27 id:JKe5n7y2O
バングラデシュかインドで、「エボラみたいなのが出てる」という話がホントなら、
それが新型高病原性インフルエンザの可能性もある。エボラの本態もDICだから。

78 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 22:30:55 id:wbyfU+xp0
>77
インドネシアの株がそれくさいね、内臓出血性が疑われてるみたいだわ
H5N1の平均死亡率は50%程、インドネシアでは80%

79 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 22:47:14 id:JKe5n7y2O
>>78 そうなんだ!?マスコミは報道しないな。ありがとう!もしDICの出血熱なら手はあるよ。
実は通常インフルエンザの発熱でも、採血中に翼状針のチューブの中で凝固したのでフォイパン((蛋白分解酵素阻害薬。おもに慢性膵炎の治療に用いる。))内服させたら
解熱はしないけど自覚症状楽になった症例を二例経験したんだ。
FOY((メシル酸ガベキサート。蛋白分解酵素阻害剤の一種。DICの治療に用いる。))点滴でいけるか?

88 :名無しさん@八周年 :2008/02/02(土) 23:28:13 id:JKe5n7y2O
仮に当たりなら死亡率はかなり下がるはず。ただウイルス自体がによる気管支と腸粘膜細胞破壊は止められない。
一番の問題は一臨床医などの治験など相手にされないことなんだよな…
開業医の人なら、通常インフルの患り始めにやってみたらすぐわかるよ。

96 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/03(日) 01:26:59 id:EbCFwick0
携帯の電源が切れたので。
PCからはIPアドレスで特定されるから怖いんですけど。
まず、インフルエンザ(ifz)ウイルスには、二種類の表面抗原があります。
N抗原とH抗原です。
高病原性ifzのN5H1というのはN抗原が5型、H抗原が1型ってことです。
んで、N抗原はノイラミラーゼという酵素、H抗原はヘモアグルチニン((ヘマグルチニン))という酵素です。
細胞がifzウイルスを飲み込んで感染が開始するのはヘモアグルチニンの作用です。
細胞が複製したifzウイルスを吐き出すとき、細胞膜からウイルスを切り離すのはノイラミラーゼの作用です。
ちなみにタミフルはノイラミラーゼを邪魔します。
さて、細胞の表面には「ヘモアグルチニンのレセプター」があるのでifzウイルスのH抗原が引っ付くのですが、
その前にヘモアグルチニンが活性化しなければ引っ付かないのです。
引っ付かなければ、細胞はifzウイルスを飲み込まないので感染は成立しません。
ヘモアグルチニンは酵素タンパク質です。
タンパク質の酵素が活性化するときは、折りたたまれて内側に隠されている作用部位が、外に現れる必要があります。
折りたたみの一部をタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)がぶった切る必要があります。
プロテアーゼの有名どころは胃液のペプシンですが、タンパク質にもプロテアーゼの好みがあります。
どのプロテアーゼでも活性化するわけじゃありません。
通常低毒性ifzのヘモアグルチニンは、数ある細胞表面プロテアーゼの中でもトリプシン・クララだけでしか活性化しません。
なぜかはわからないけどそうなんです。
続く

100 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/03(日) 01:37:33 id:EbCFwick0
んで、トリプシンというメジャーどころのプロテアーゼのうち、なんでか気管支粘膜にしかない
トリプシン・クララ(クララは繊毛のラテン語)だけで活性化します。
だから通常低毒性ifzは気管支粘膜にしか感染できず、だから通常低毒性ifzは「風邪」症状なのです。
気管支粘膜細胞が取り込んで、コピーして増殖したifzウイルスを細胞は吐き出したり、
細胞自体が壊れて撒き散らしたりするのですが、
気管支の中に出てくるウイルスもあれば、血液の中に出て行くウイルスも当然あります。
血液の中に細胞表面とは比べ物にならないくらいたくさんの種類のプロテアーゼが流れています。
というわけで、トリプシン・クララ以外のプロテアーゼが働いて、ウイルス表面のN抗原、つまりヘモアグルチニンを活性化します。
血液の中でヘモアグルチニンが働くと、血管の中で血が固まって微小血栓ができます。
このあたりで自覚症状としての悪寒戦慄(寒くて震えがくる)がきます。
採血すると固まりやすく(凝固が亢進)なっています。
また、ウイルスが血液に入る(ウイルス血症)という異常事態に対して身体は戒厳令を引きます。
戒厳令はいわゆる免疫反応ではありません。
たとえて言えば「細胞たちの叫び」です。
叫びはオリゴペプチド(サイトカイン((リンパ球や単球などの細胞から産生されて、細胞の増殖、分化、成熟、機能発現を作用する蛋白の総称。炎症反応や免疫応答を調節したりする。))の俗称、主にTNF-α,IL1,IL6)で表現されて、筋肉痛と関節痛が起こります。
このあと肝臓、脾臓、リンパ節が免疫応答を始めて代謝が亢進してきて発熱が始まり、
発熱により体温が高くなるために身体のさまざまな酵素反応がスピードアップするので、
免疫応答はスピードアップして、発症三日目のIgM((初期免疫を司る抗体))、初めの抗体ができてやっとウイルス退治が始まるのです。
この三日目までの通常低毒性ifzの症状は、ヘモアグルチニンによって引き起こされた血液の中のプロテアーゼの洪水と、
オリゴペプチドの洪水による症状です。
オリゴペプチドの洪水は戒厳令としての大切な働きなので、消炎鎮痛剤などで止めてはいけません。
しかし、プロテアーゼの洪水は身体にとってウイルス退治に必要に反応ではないのです。
幸い通常低毒性ifzは、なぜかトリプシン・クララのある気管支粘膜細胞でしか増殖できないので、
多量のウイルスが血液に持続的に供給されないので、死なないのです。

98 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/03(日) 01:32:39 id:EbCFwick0
大量のプロテアーゼの洪水を引き起こす病気には急性膵(すい)炎や敗血症がありますが、両方とも血管内で血液が固まり、
詰まると困るのでまた溶かすという反応が起こった結果、凝固因子(血を固めるフィブリノーゲンなどのタンパク質)が
品切れになって、結果血が止まらず、粘膜から出血が続いたり、皮膚に紫斑がでたりするDICが起こります。
鼻血や腸管出血が止まらないので出血多量になります。
プロテアーゼの大量長時間の洪水は細胞を溶かしたりして死に至ります。
だから治療には、いろんな種類のプロテアーゼを一度に止めるFOYという点滴剤を使います。
また、血管内の血液凝固を止めるためにヘパリンを使います。

さて、高病原性変異型ifzのヘモアグルチニンは、なぜかトリプシン・クララ以外の細胞表面プロテアーゼでも活性化するのです。
だから気管支粘膜だけではなく、腸管粘膜などのすべての粘膜細胞でウイルスの増殖が起こります。
気管支粘膜とは比べようがない大量のウイルスが血液に持続的に流入します。
だから通常低毒性のifzとは比べようがない、急逝膵炎や敗血症並みのプロテアーゼの洪水が起こるものと推測します。
死亡率が高いのはこのためだと推測します。
ならば、三日目にIgMでウイルス退治が始まるまでの間、FOYやヘパリンをつかって死なないように
しておけば、救命率は上がると考えます。
終わり
今日は寝ます。

165 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/03(日) 12:01:30 id:EbCFwick0
おはようございます。
昨夜は長文を読んでいただき感謝です。
カキコ読んでたんですけど、素人さんは「ウイルスが生体を殺す」と
思ってるようですが、ウイルスはきっかけに過ぎません。
ウイルスの通常でない刺激によって、生体に当たり前に備わっていて微妙ょ〜に
コントロールされているさまざまなシステムがバランスを崩して暴走して、
生体が死んでしまうのです。
病気治療のターゲットは、生体システムの暴走をコントロールすることです。

ウイルスなど単なる情報です。
コンピューター・ウイルスがホストOSを暴走させるバグであるのと同じように、
生体ウイルスもホストの細胞をかなり選ぶのです。
いや、ホストの細胞がウイルスを選ぶというほうが正しいですね。
感染が成立する主体、ホストが死んでしまう主体は、ホスト自体のシステムにあります。
だからウイルスを敵視しても病気は治りません。
外的な力でウイルスを殲滅することはできません。
発症してから二週間生き延びて、生体の中和抗体IgGができるのを待つしかありません。
いったん野に放されたウイルスとは、仲良くやっていくしかないのです。
ウイルスに感染しても、ウイルスが血の中に存在しても、病気が発症しなければいいのです。
たとえば、B型肝炎キャリアのように。

マスクに関してはよくわかりませんが、予防法としては粘液を増やすことをお勧めします。
乾燥しているときに感染が成立しやすいのは、粘液バリアが薄いからです。
ウイルスはとても小さいので、たった0.1mmの粘液層はまるで瀬戸内海のようなものです。
自分で動けないゴミが、海面から海底に達するのは難しいでしょう?
だから粘液を増やすブロムヘキシン((粘液分泌促進薬。痰の切れをよくする。))系の薬は、副作用もなくて安いので予防になると考えます。
また、粘液中の天然抗菌酵素リゾチーム((細菌の細胞壁を溶かす酵素。涙や鼻汁、母乳などに含まれている。))もウイルスを不活性化させるはずです。
卵の白身に含まれているので、昔から玉子酒で知られます。
個人輸入で手に入れば医者を説得しなくてもいいのですが・・・


168 :名無しさん@八周年 :2008/02/03(日) 12:50:37 id:hzsrQDKq0
>>165
おはようございます。
プロテアーゼを阻害することでウィルスの増殖を抑え、
同時に出血などの症状を抑えるという手法は興味深いものでした。
実際に(通常のインフルエンザで)症状が楽になる、という知見があるのでしたら
是非、国に検討してもらいたいものですね。

私は医学には素人(物理化学屋です)なのですが、たとえば、
新型インフルエンザウィルスが同定された時点で、そのヘモアグルチニンを解析し、
それと同じペプチドを大量に摂取することで、レセプターを先回りで塞いでしまう、
あるいは、コンビケムのような手法で、新型ウィルスに対して特異的に結合する物質を合成して投与する、
という対応は出来ないのでしょうか?
抗原抗体反応のような結合力の強さは望めないにせよ、有機合成の手法でなら
短期間に大量に合成でき、数(濃度)で勝負が出来ます。
ペプチドを大量に投与することでプロテアーゼがドバドバでるかも知れませんが、
それはFOYによって抑えるということで。


171 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/03(日) 13:16:07 id:EbCFwick0
>>168 あ、どぉも〜

う〜んと、基本的には生体はパーフェクトにできているので、一部をいじると
全体に波及してしまうのです・・・
今の医学はあまりに統計学エビデンスを求めすぎたもので、最近の薬は
いわゆるブロッカーと呼ばれる、あたりまえの酵素反応を止めるタイプが主流になっています。
一時的には、というより緊急用には役立つのですが、予防的持続使用となると、副作用のほうが
問題になると思います。
それに薬物の承認はめちゃくちゃ大変ですから、すでに存在するものや過去に忘れられた薬を
掘り出してきて使うほうが現実的ではないかと・・・

もし、高病原性新型ifzが飛沫空気感染であれば、たとえばこんなものはいかがでしょう?
一回の呼吸空気量は多くて500cc、一分間に六回あれば十分ですから、500ccのチャンバーを作って、
中を紫外線発光ダイオードで照らせば、十秒は照射できる計算になります。
紫外線の波長と明るさの問題はわかりませんが、遺伝子があれば不活化するかもしれません。
これならあまり値段的に高くなくすぐに製造できるのではないかと・・・
臨床医のたわごとなので、どなたか検証くださいませ。

では、ミーティングに行きますので、失礼します。


315 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/04(月) 12:03:18 id:GMqjU1YY0
日本の統計でも、通常インフルエンザでDICをおこした症例が 3例 (207例中)
報告されていたよ。
リンク貼っときます。
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1106/h0625-2_11.html
血管内で凝固亢進しても、強烈な凝固亢進でないとDICまで進行しないから、
もし、発熱時に血液検査で FDP((血液凝固因子が分解されてできる成分)) か D-Dダイマー((同左)) を測ったら、通常インフルエンザでも
異常が認められるはずなのになぁ〜
誰かしないかな・・・
うちは客層が違うからインフルエンザ来ないからな・・・
ただ、検査料が高いし保険適応がないし、特殊採血試験管だから、開業医じゃキツイよなぁ。
昔、趣味で(自腹切って)慢性関節リウマチの患者たちの血液凝固検査したとき、
PT((プロトロンビン時間:血液の凝固時間に関する指標)),PTT((部分トロンボプラスチン時間:同左))は正常なのに、FDP か D-Dダイマーが相当以上が出たので、
リウマチの症状には血管内凝固が関係してる、ことと、PT,PTTは当てにならないことが
わかった経験があるんだ。


323 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/04(月) 23:11:02 id:GMqjU1YY0
>>322 難しくてごめんなさい。
差し当たり、まずは書いてみますから、わからないことはどんどん突っ込んでくださいね。
この際ですから、知ってることは公に出します。
医者は頭が固いので、素人の皆さんに理解してもらうほうが早いのです。
また、理解してくださった医師がいてくださっても、保険医療の縛りと病院の経営上
いざ事が起こるまで、自由意志では動けないのです。
でも、知識はあったらあるほうがいいですから、皆さんに知っておいてほしいんです。
難しいことは、できるだけ噛み砕いてレスしますから、ぜひ具体的に突っ込みを入れてくださいませ。


326 :名無しさん@八周年 :2008/02/04(月) 23:26:45 id:J8dhTXvy0
>>323

お言葉に甘えて質問してもいいですか?

飛沫核感染について教えてください。(飛沫感染はモロに危険なので別として)
病院の待合室・学校・満員電車の中・感染者がの近く は危険っぽいと理解しています

では、もう少し人の密度が低い場所
例えばそれ程混んでいない普通のスーパーマーケット
それ程混んでいない普通の都市の路上

といった環境でどの程度警戒すれば良いものなのでしょうか

もちろん、偶然と確率と運の良し悪しの問題なので一概に言えないし
答えにくいと思いますが、何か参考になるような考え方もしくは資料など
ないものでしょうか?

飛沫として感染者の咳やくしゃみから放たれたウイルスはどのぐらい生きて(活性状態で)
い続ける事ができるのでしょうか?

一度活性状態を失ったらもう復活はしないのでしょうか?

活性状態を失うとはそもそもどういう現象なのでしょうか?(エンベロープが壊れること??)

どこまで警戒すべきか、事が起きたら本当に家から一歩も出ずに
篭城するべきなのか考えがまとまらないのです

327 :名無しさん@八周年 :2008/02/04(月) 23:52:45 id:MfjjZM6a0
>>323
オレも質問、といっても何度か出ている話題かもなんだけれど

感染を防ぐために体力つけたら、感染したときに免疫力暴走で死ぬんじゃね
って心配を考えるんだけど
この場合の「感染を防ぐ力」と「暴走する免疫力」は違うものなの?
前者を意識して体力つけようとした人が結果的として後者でよりダメージをうけることは考えられる?

338 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/05(火) 11:51:52 id:lTy30i4p0
おはようございます。
 >>326 >>327 突っ込みありがとうございます。

答えやすい質問から。
ウイルスの「活性」「不活性」とは、シンプルに「感染能力があるかないか」です。
一度「不活性化」したウイルスには、もう感染能力はありません。
再び「自然に」活性化する話も聞いたことがありません。
人為的に研究室で再コピーすればできなくはないでしょうが・・・

ウイルスを実験や培養として扱ったことがある研究者なら、ウイルスが
とてもデリケートなものであることを知っているはずです。
ちょっと環境設定に気を抜くと、すぐに不活性化して使い物にならなくなるからです。
たとえば、患者のウイルスを同定(どのウイルスか調べること)するために、体液を採ります。
通常は鼻粘膜から鼻汁を採取するのですが、問題はその後です。
時を置かず速やかに「グリセリンと蒸留水を半々に混ぜた溶液」にいれて、
なおかつすぐに冷凍しなければ、不活性化してしまって培養(=実験細胞に感染)できなくなってしまいます。
極短時間なら冷蔵でもOKですが、冷凍庫までの数時間の話です。
マイナス40度レベルで保存していても一ヶ月もすると不活性化してゆきますので、
長期に保存するためには液体窒素レベルの温度で凍結する必要があります。
乾燥してもすぐ不活性化するので、採取したらすぐ「グリセリン溶液」に入れる必要があります。
血液中のウイルスでも話は同じです。

飛沫感染とは、「病原体を含んだ鼻汁や唾や痰の微粒子」を媒体にして、
病原体に「感染」することをいいます。
病原体とはウイルスだけではなく、最近でもカビでも寄生虫でもかまいません。
空気感染と飛沫感染はウイルスに関しては同じものといっていいと思います。
なぜならウイルスは、先に説明したように、対外環境にはとても弱くて、
すぐに不活性化するからです。
また、人為的に貯蔵したり散布しない限り、自然界でウイルスが単体で存在することはありません。
ウイルスは生物ではなく細胞が造る「物質」なので、細胞があって初めて存在できるのです。
続く

341 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/05(火) 12:37:33 id:lTy30i4p0
続きです。

飛沫とは、痰や唾や鼻汁という「粘液」の微粒子のことです。
「粘液」はただの水ではありません。
多糖体というネバネバ物質の水溶液です。
水はすぐに蒸発しますが、多糖体は乾燥したらカピカピの固体になります。
鼻をかんだティッシュペーパーが乾いたらカピカピになりますよね。
あれが多糖体です。
鼻汁と、ただの水では、どちらが乾きやすいでしょうか?
当然ただの水のほうが乾きやすいのです。
多糖体には保湿効果があります。
だから水の微粒子よりは「粘液」のほうが乾燥はしにくいです。

ウイルスは、空気中で乾燥したら不活性化します。
たぶん空気中の酸素で酸化するんじゃないかと思います。
だから実験で保存するときは、培養液を真空にしながら凍結乾燥するのです。
不活性化したウイルスはもう感染できません。

続く


342 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/05(火) 12:44:38 id:lTy30i4p0
続きです。

では、地面に落ちた飛沫はどうなるか?
細菌やカビであれば、胞子などになって乾燥に耐えつつ
感染力を温存することはありますが、ウイルスではありえません。
ウイルスは生きていないので、自分では変化できないからです。
吸水性のある素材や暖かい素材の上に落ちた飛沫は、
すぐに乾燥してカピカピになって、ウイルスは不活性化します。
冷たいビニールなどなら、なかなか乾燥せず不活性化までの時間が長くなります。

これが飛沫と感染の一般的な原則です。
ただし、アメリカ人がインデアンを殺すために、天然痘の膿がついた毛布を
友好の証と称してプレゼントして、その毛布から天然痘がインデアンに感染した、
という事実があります。
乾燥した西部の砂漠では、毛布につけた膿も乾燥したでしょうから、
天然痘ウイルスは乾燥に強かったのでしょうか・・・

あと、ウイルスは紫外線にとても弱いです。
ウイルスは小さいので紫外線を遮ることはできません。
紫外線は、ウイルス粒子の中のDNAやRNAを変質させて、不活性化させます。
直射日光はウイルスを不活性化します。

またウイルスのエンベロープは脂質の二重膜ですから、界面活性剤(洗剤)やエタノール
ベンジンなどの有機溶媒で、すぐに溶けます。
エンベロープを失ったエンベロープウイルスは、不活性です。
感染はしません。

今日はここまでにします。
仕事行ってきます。



350 :名無しさん@八周年 :2008/02/05(火) 14:43:37 id:a8dYa9400
具体的にはどのくらいの寿命だろうかと思って探してみた。
---------------------------------------------------------------------------
水中における鳥インフルエンザの生残は温度の影響を最も受けやすい。
鳥インフルエンザ亜型H3N6を未処置のミシシッピー川(米国)の水に懸濁した場合、
0℃ででは30日以上検出されたが、22℃では4日後に検出されなくなったことを一つの
研究が示している。二つ目の研究では、5つの低病原性鳥インフルエンザ・ウイルス
(H3N8、H4N6、H6N2、H12N5、およびH10N7)を使用し、蒸留水中のウイルスの感染力
は17℃においては207日目まで28℃においては102日目まで保持されていた。

大量のウイルスを排泄している患者からのウイルスの伝播が、
ステンレスの表面では2〜8時間、ティッシュペーパーでは
数分間起き得ることを一つの研究が明らかにしている。
硬い非多孔性の表面(鉄鋼とプラスチック)にインフルエンザA型
ウイルスを付着させた場合減少しながらも24時間から48時間まで生存が確認され、
布、紙およびティッシュペーパーでは35〜40%の湿度と28℃の温度条件で8〜12時間まで生存した。
湿度が高くなるにつれてウイルスの生存期間は短くなる。
非多孔性表面のウイルスは付着24時間後まで接触した手に伝播したが、
ティッシュペーパーでは付着15分後まで接触した手に伝播した。
手のウイルス濃度は5分以内に100分の1〜1,000分の1に減少した。

この著者は、検査した表面からの伝播による感染が起きるには表面に
高濃度のウイルス(105.0TCID50/mL)があることが必要であると結論付けた。
その程度の濃度は、発病初期の鼻汁でみられることである。
したがって、高度の汚染環境下では、媒介物を介したインフルエンザ・ウイルスの伝播は可能である。

http://vetweb.agri.kagoshima-u.ac.jp/vetpub/dr_okamoto/Forum2/Questions%20and%20Answers%20on%20potential%20transmission%20of%20avian%20influenza2.htm

351 :名無しさん@八周年 :2008/02/05(火) 14:44:25 id:vYFa45WU0
>>342
おまえさんの一般的なウイルスに対する認識は正しい(専門家だもんな、あたりまえだなw)
で、インフルエンザに関して、いちお現在の飛沫核感染に対する認識を書いておくな。

インフルエンザの感染には飛沫感染と飛沫核感染がある(まーあと、鳥インフルは生肉食った感染もあるw)。
飛沫核感染は、はくしょーんの飛沫のなかのナノサイズのインフルウイルスが一瞬で乾いて
乾燥ウイルスとなった状態。軽いので空気中をホコリの様にふわふわする。
で誰かさんの喉粘膜へふわりと到着して水分を供給されて感染力復活、感染。

「JKe5n7y2Oの」の言うとおり、戸外でくしゃみされて発生した飛沫核は太陽光などの環境で不活性化する。
だから戸外の空気に関しては心配せずに、思い切り窓を開けてだな、空気を入れ替えればいい。
(ま、もともと戸外などオープンエアでは感染するほどのウイルス量に晒されないんだけどねw)

だが、電車の中教室の中などの閉鎖空間で、できたてほやほやの飛沫核では感染するとされている。
だから蔓延している時に、人の密集した空間は危ない。そこに感染者が一人いたらアウトって話だ。
蔓延している時は、戸外が絶対的に安全なのだよ。直接の飛沫浴びなきゃだけどなw
パンデミックドラマでも、村のじじい医者と女医は、戸外のターフの下でマスク外してお茶飲んでたろ?

352 :名無しさん@八周年 :2008/02/05(火) 14:50:55 id:vYFa45WU0
>>349
学会と違って、田代と岡田はマジで対策したいんだよ。
鳥インフルの直接感染知って、マジで泣きながら震えちゃう位人類の心配してる訳だ。
でもウイルス専門家は、ウイルスの阻害しか考えてない部分があるんだよ、どーしても専門馬鹿だから。
だから臨床医から、こういうのが有効じゃね?って話、
馬鹿になんかしない。マジでちゃんと検討する。意外と大事なんだよ、こういう話。
意外な方面の単純な事って、専門馬鹿の盲点なんだ。

勿論素人が「作り」したって読んだ段階ですぐ分かるけどなw
おれは全く畑違いって訳じゃないから、これはマジ有効かもとおもた。
奴らは忙しいから、病院からの茶封筒のお手紙なら読むだろうが
素人からのお手紙なんぞ読む時間無いよ、きっと。
だから「JKe5n7y2Oの」が電話か手紙しないと、届かない。

447 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/06(水) 00:32:30 id:H2O4A5MP0
>>327
鋭い指摘です!
いきなりインフルエンザは複雑なので、(後半で見てください。)肝炎で説明します。
ホストがゲストを排除する仕組みを免疫と言います。
しかし、ホストがゲストを幼なじみとか身内と認識したら、ホストはゲストを無視します。
母体が妊娠中にB型肝炎になると、胎児はB肝ウイルスとともに育ちます。
だから胎児が誕生しても、この人はB肝ウイルスを退治しません。
だから血の中でB肝ウイルスは元気?に活動して、肝細胞もB肝ウイルスをどんどんコピーしているにもかかわらず、
免疫は肝細胞もB肝ウイルスも攻撃しません。
この人は肝炎にもならずに寿命を全うします。

しかし、生まれてからB肝ウイルスに感染したら、ホストにとってB肝ウイルスは見知らぬ他人なので、
排除殲滅しようとします。
B肝ウイルスをコピー生産している肝細胞は、非国民としてT cell((CTL:宿主にとって異物になる細胞を認識して破壊する細胞。))が皆殺しにします。
血液中のB肝ウイルスは、中和抗体のIgMやIgGが中和して脾臓で分解します。
肝細胞がウイルスごと殲滅されるので、強烈な急性肝炎や劇症肝炎が起こります。
サイトカインの洪水も半端じゃありません。
しかし、この強烈な免疫とサイトカインによる戒厳状態により、ウイルスは殲滅されてB型肝炎は完治します。
続く

42 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/06(水) 00:08:17 id:H2O4A5MP0
続き
それに対してC型肝炎は、急性肝炎にはならず慢性肝炎という病態をとります。
これはC肝ウイルスに対しては、身体があまり反応しないからです。
なぜかわかりませんが、身体はC肝ウイルスを毛嫌いしていないようです。
中途半端な免疫反応しか起こらないので、ウイルス排除も中途半端なので、
症状は強くないかわりに治りきりません。しかし、何かの拍子でC肝が急性肝炎化すると、見事に完治します。

これが基本です。症状とは、炎症規模=炎症の強さ×炎症の広さ であって、
不顕性感染は、炎症の強さは強くても炎症の広さが狭かったために炎症規模が小さかったのではないか?と理解していいと思います。
通常インフルエンザならこれでいいのです。
しかし、B肝なりC肝ウイルスには、インフルエンザのようなヘモアグルチニンがありません。
高病原性変異型の場合の問題は、ヘモアグルチニンが多量に血液に入り込むための
DICもしくは血管内血栓による症状と、ヘモアグルチニンによって活性化された
プロテアーゼの洪水が、症状の主体かもしれないのです。このフェイズには、免疫は関係せず、体力も関係ありません。

あとは高病原性変異型のウイルス自体で、感染してコピーする細胞たちが自滅して破裂し死んでしまう((参考:H5N1のNS1タンパク質がヒトの気道上皮細胞のアポトーシスを誘導 http://espio.air-nifty.com/espio/2008/02/post_ab4a.html))のか、
生き続けてウイルスをコピー生産して放出し続けるのか?がわからないのです。
感染細胞たちが自滅するならどうせ炎症でもT cellに殺されるのですから、
炎症が強くても免疫が強いほうがいいと思います。
感染細胞たちが生き続けるのなら、炎症はほどほどでよかろうかという意見にもなりますが、
慢性化する可能性もあるわけです。

煮え切らない回答でごめんなさい。

448 :名無しさん@八周年 :2008/02/06(水) 00:42:39 id:eoc2qnva0
>>442
>DICもしくは血管内血栓による症状と、ヘモアグルチニンによって活性化された
>プロテアーゼの洪水が、症状の主体かもしれないのです。このフェイズには、免疫は関係せず、体力も関係ありません。
つまり、この説明の範囲では免疫や体力は強めていたほうがいいのですね?

>感染してコピーする細胞たちが自滅して破裂し死んでしまうのか・・・
ここからはインフルエンザが慢性化する危険ということですね?
慢性インフルエンザ?というのは聞いたことないけど、どういうことになるんだろう

460 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/06(水) 01:13:25 id:H2O4A5MP0
>>448
プロテアーゼの洪水以外は、体力勝負になると思います。
疑り深い私としては、今回インドや東南アジアではやっている、鳥の鳥インフルエンザウイルスと、鳥-人感染したウイルスと、
不顕性に抗体産生したウイルスと、腸管出血して死に至る鳥の出血熱と、腸管出血して死亡率が高い人の出血熱が
ほんとに同じウイルスなのかどうかがとても疑問なのです。

もしかしたら羊の皮をかぶった狼がいる可能性も考えてはいます。
そもそも、自然は、生物は、変わらないようにできています。
変わらないための修正システムの塊です。
突然変異などを起こさないようにできているのです。
ダーウィニズムは変化したものを説明する理論ではありますが、生物は圧倒的に変わらないことのほうを選んでいるのです。
ウイルスだって、ポピュラーな天然痘などは紀元前の昔から全く同じです。
なぜ最近のウイルスはやたら変わるのでしょう?
私は同じトンデモでも、パンデミック理論よりもバイオ兵器のほうがまだ現実性があるように思います。
人為的なキメラなら、不安定ですぐに変異して変わっていくことが知られています。
だから、もしかしたら、マイナーな変異がすすめば、慢性インフルエンザ?が出てこないとも限らない可能性は考えておく必要はあると思います。

468 :名無しさん@八周年 :2008/02/06(水) 02:08:16 id:cH1zRphO0
>>466
>ウイルスだって、ポピュラーな天然痘などは紀元前の昔から全く同じです。
だって天然痘はDNAウィルスだもん

みたいな突っ込みすりゃ良いの?
何かツリっぽくて嫌だな。

488 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/06(水) 15:35:46 id:H2O4A5MP0
>>468
いやそれで十分なんで(笑)。
RNAウイルスのC肝ウイルスは、とても変異しやすいとの相場ですが、
C肝ウイルスとおなじフラビウイルス属のデング熱が、野口英夫の時代から
突然変異して症状が変化したとか種特異性が変わったなどという話は聞かないですよね。

エンベロープウイルスのエンベロープ(一番外側の脂質二重膜、「包み紙」の意味)は、
ウイルスの遺伝子にはコードされておらず、感染したホスト細胞が、コピー製造した
ウイルス粒子(ビリオン)を細胞の外に出してやるときに、自らの細胞膜でわざわざラッピングして
送り出してやっているのです。
(ビリオンの殻を構成するタンパク質はウイルス遺伝子にコードされています。)
ホストの衣をまとったウイルスは、細胞レベルの視点から見ると、外見ホストそのものです。
種特異性や臓器特異性を決める抗原糖タンパク(人でいえばHLAなど)は細胞膜からはえていますから、
エンベロープにはご丁寧にも抗原糖タンパクがはえているわけです。
これが、ウイルスの種特異性や臓器特異性を決定しています。
だからエンベロープウイルスにおいては、「ホスト細胞は、自分と同じ細胞にウイルスが戻ってくることを期待して
、ウイルスを送り出している。」とも見えるのです。
ウイルスは「物」にすぎず、感染を成立させる主体はホストの細胞です。
ウイルス自身では変異できません。
また仮にウイルス遺伝子が突然変異できたとしても、大概の場合ウイルス自体が不活性化してしまいます。
ウイルス遺伝子に紫外線や活性酸素が作用したら、ウイルス遺伝子は壊れてしまいますから。
エマージングとか突然変異などはそうそう起こるものではないのです。

489 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/06(水) 17:36:18 id:H2O4A5MP0
>>340
麻疹、水痘、天然痘など皮膚にウイルスが存在する場合、ウイルスがカサブタに包み込まれる
ようになることと、カサブタが粉末になって(垢というかフケというか)、飛沫よりも空中に漂いやすいとか、
そういう理由で感染力が強いのかもしれません。
これはあくまで単なる憶測ですが・・・

490 :名無しさん@八周年 :2008/02/06(水) 17:44:40 id:cH1zRphO0
>>488
>RNAウイルスのC肝ウイルスは、とても変異しやすいとの相場ですが、
>C肝ウイルスとおなじフラビウイルス属のデング熱が、野口英夫の時代から
>突然変異して症状が変化したとか種特異性が変わったなどという話は聞かないですよね。
淘汰による亜流の顕在化の機会がないからでしょう。
選択圧がかからない以上、短期間で亜流が主流に取って代わることはまずありません。
現代医療は常にこの選択圧のジレンマと戦ってますよね。
医療に関する身勝手な陰謀論も良くここから出てくるw

>エマージングとか突然変異などはそうそう起こるものではないのです。
分母を無視していませんか?

491 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/06(水) 20:45:11 id:H2O4A5MP0
本昼に感染研に電話してみました。
総合案内で03-3200-6784のインフルエンザ専用窓口にかけるように指示されました。
インフルエンザ専用窓口で対応したのは、N氏です。
N氏はDICを知りませんでした。あまりに話がかみ合わないので、
インドネシアの死亡例に関して、DICを起こしているかどうかの情報はあるのか?ないのか?」と
たずねると、「ありません。」とやっとまともな返事をしたので
「情報を持っているところを紹介してほしい。」とたずねると、
感染症情報センターのT先生を紹介してくれました。
で、電話をかけなおして、T先生につないでもらったら、昼から夕方まで会議中で、
終わったら電話を返していただけることになりましたが、今日は電話をいただけませんでした。
お忙しいのだろうと思います。
また、トライしてみます。


503 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/07(木) 00:55:33 ID:L/p7l4nc0
>>490

エマージングとか突然変異などはそうそう起こるものではないのです。

    ↓   確かにこの表現は誤解を生みますので、以下に訂正しますm(_ _)m

エマージングとか突然変異などのミュータントが在来種を優越するなんてことはそうそう起こるものではないのです

490さんの表現は難しくて、素人さんがついてこれないと思いますので、砕いてみます。
亜流というのは、主流が変異してできたミュータントの血統(株・ストレイン)のことですよね。
主流が淘汰されなければ短時間で亜流が顕在化しない、というのは亜流が主流に対して多勢に無勢ということでしょうか?
それとも、ぽっと出の一発物の亜流一家より、スタンダードな主流一族の方が圧倒的に(生存的に)しぶとい、ということでしょうか?
主流派が外圧で叩き潰されない限り、亜流派は自力では日の目を見ないというところですか?

仮にデング熱病原体が、遺伝子交配をして子孫を残す生物であれば、確かに変異で亜流が生まれたとしても、主流派と交配するうちに
劣性遺伝子なり、優性遺伝なりとして、主流派の遺伝子の海に埋没して発見されなくなると思います。
しかし、デング熱はウイルスで、自然界において通常交配(自然界での遺伝子組み換え)することはないはずです。
ネオダーウイニストが言うように、いつもミュータントが生まれて下克上のチャンスを狙って存在しているなら、
デング熱の亜種が発見されていていいと思いますが。

さしあたり私は、ラマルク・今西欣二学派なもので、突然変異に関してはネオダーウイニストの方とは相容れないとは思います。
504 :名無しさん@八周年 :2008/02/07(木) 01:00:45 id:lc1iDhil0
>>488
の説明だと、ウイルスが全身のどの細胞にも感染できるタイプになるということは
ありえないのですか?


515 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/07(木) 02:25:01 ID:L/p7l4nc0
>>504
普通はいくら変異したとしても、種特異性と臓器特異性は維持されます。
C肝ウイルスが発見からかなりマイナーチェンジしていますが、いまだにヒトかチンパンジーの正常肝細胞にしか
感染が成立していないので、培養細胞実験において(in vitroと呼びます。)、C肝ウイルスの観察ができないのです。

ただヘルペスウイルスのような、ホスト由来のエンベロープに包まれていない、ウイルス粒子ビリオンが裸体で存在する
ウイルスについては勉強不足なので、種特異性や臓器特異性が破綻しているかも知れません。
インフルエンザはオルソミキソウイルス属ですが、類似のパラミキソウイルス属のオタフク風邪ウイルスは、変異もせず
未だヒトの高分裂細胞(精子、小腸粘膜)とアミラーゼ産生細胞(耳下腺、膵臓)にしか感染しません。
細胞はかなりの食通で、ウイルスの好き嫌いは激しいのです。

今回の高病原性変異ifzウイルスを、気管粘膜細胞だけではなく腸管粘膜も取り込むようですが、
ウイルスエンベロープの模様(表面糖鎖・抗原提示糖タンパク)が気管粘膜や腸管粘膜とそっくりであるとともに、
粘膜細胞が好む(レセプターがある、リガンドがあるともいう)抗原が、ウイルス表面に存在して
なおかつ、トリプターゼ・クララ(トリプシン・クララは私の記憶違いのケアレスミスでした。)だけでなく
腸管に分泌される膵液のトリプシンでも活性化するから、気管腸管粘膜細胞の口に合うんだ、と言われています。
だから、どの細胞でも(どの臓器でも)というわけではなく、取り込む(感染する)細胞は気管腸管粘膜細胞であって、
後の全身症状は、サイトカインの洪水と、プロテアーゼの洪水による症状だと考えます。


514 :名無しさん@八周年 :2008/02/07(木) 02:24:54 ID:/wgio06+0
>503
そのデング熱のケースは鳥フルに当てはめていいのか?
香港何たら型とか亜種がたくさん発見されてるインフルエンザの一種だろ?鳥フルって。


519 :JKe5n7y2OのPCです。 :2008/02/07(木) 02:44:11 ID:L/p7l4nc0
>>514
え〜と、デング熱を出したのはですね、天然痘は変異しないじゃないか、と書いたことに対して、
天然痘はDNAウイルスで、二本鎖で相互修正ができるから変異が少ないんじゃないのか?
一本鎖の相互コピーで修正できないRNAウイルスのインフルエンザウイルスには当てはまらないんじゃないか?という
突っ込みをいただいたので、同じRNAウイルスのデング熱ウイルスとC肝ウイルスを引き合いに出したのです。

私めは、変異しまくるインフルエンザウイルスは、自然界において異端な存在であると言いたかったのです。
突然変異と種特異性を飛び越えた、掟破りのパンデミック理論が自然界でこんな短期間に進行する確率と、
トンデモ陰謀論の、人為的遺伝子組み換えによる人口削減のための皆殺しウイルスが実行される確率を、ぼや〜と思えば
ウイルステロのほうが確率的可能性的には、ありえる話だ、とコメントしただけだったのですが(笑)

生き物はそんなに簡単に都合よくは変わらないのです!と言いたかっただけです。
では今日はおやすみなさい。

パンデミック・フルー】岡田晴恵って【H5N1】
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/infection/1201447061/
より引用


55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/05(火) 19:16:18 id:ncLdNzpo
なぁなぁ、「JKe5n7y2OのPCです。」さんよ。
その、DIC対応にプロテアーゼ阻害剤の話な、
感染研の田代と岡田にFOY有効じゃね?って電話で言ってやれよ。
奴らが動けばマジに世界的に適用になる。命を救われる人間が桁ちがいだよ。
メールは馬鹿が大量に出してるから、電話か郵便でお手紙でもいいからさ。

もちろんおまえさんが医者だっつー記名いりで。
別に記名入ってても何も問題ないよ。有効だったら連絡来るだろうが。

おまえさんの一般的なウイルスに対する認識は正しい(専門家だもんな、あたりまえだなw)
で、インフルエンザに関して、いちお現在の飛沫核感染に対する認識を書いておくな。

インフルエンザの感染には飛沫感染と飛沫核感染がある(まーあと、鳥インフルは生肉食った感染もあるw)。
飛沫核感染は、はくしょーんの飛沫のなかのナノサイズのインフルウイルスが一瞬で乾いて
乾燥ウイルスとなった状態。軽いので空気中をホコリの様にふわふわする。
で誰かさんの喉粘膜へふわりと到着して水分を供給されて感染力復活、感染。

「JKe5n7y2Oの」の言うとおり、戸外でくしゃみされて発生した飛沫核は太陽光などの環境で不活性化する。
だから戸外の空気に関しては心配せずに、思い切り窓を開けてだな、空気を入れ替えればいい。
(ま、もともと戸外などオープンエアでは感染するほどのウイルス量に晒されないんだけどねw)

だが、電車の中教室の中などの閉鎖空間で、できたてほやほやの飛沫核では感染するとされている。
だから蔓延している時に、人の密集した空間は危ない。そこに感染者が一人いたらアウトって話だ。
蔓延している時は、戸外が絶対的に安全なのだよ。直接の飛沫浴びなきゃだけどなw
パンデミックドラマでも、村のじじい医者と女医は、戸外のターフの下でマスク外してお茶飲んでたろ?

学会と違って、田代と岡田はマジで対策したいんだよ。
鳥インフルの直接感染知って、マジで泣きながら震えちゃう位人類の心配してる訳だ。
でもウイルス専門家は、ウイルスの阻害しか考えてない部分があるんだよ、どーしても専門馬鹿だから。
だから臨床医から、こういうのが有効じゃね?って話、
馬鹿になんかしない。マジでちゃんと検討する。意外と大事なんだよ、こういう話。
意外な方面の単純な事って、専門馬鹿の盲点なんだ。

勿論素人が「作り」したって読んだ段階ですぐ分かるけどなw
おれは全く畑違いって訳じゃないから、これはマジ有効かもとおもた。
奴らは忙しいから、病院からの茶封筒のお手紙なら読むだろうが
素人からのお手紙なんぞ読む時間無いよ、きっと。
だから「JKe5n7y2Oの」が電話か手紙しないと、届かない。
>>54
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妄想をめいっぱい煽ってるところに、ガチの正確な知識が入ってきちゃって、うろたえてるのか?
学会ってどちらの学会でしょうか? 某宗教団体ではないみたいですけどね。

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/14(木) 02:51:45 id:FQQIKKk0
今時、DICにFOYなんて言ってる奴がいるとは...
あんなもん、効きゃあせん。
ヘパリンの方がまし。世界的にもこれ。
あ、もうすぐでるトロンボモジュリンはヘパリンより良く効くらしいけど
治験だけじゃ何とも言えないな。

106 :JKe5n7y2OのPCです。:2008/02/26(火) 09:06:50 ID:50NWbsBH
>>55 釣りでも引用ありがとうございます。
感染研情報センターのDr.には、伝えておきました。
実際のところ、インドネシアの新型高病原性のH5N1株に関しては、
感染研にも情報が入ってきていないようです。
現地の医療事情の問題もあり、発症から10日で死んでいるのですが、
病院にかかる時にはすでに(病態的に)ぐちゃぐゃになっているので、
いったいどういう症状のプロセスかがわからない、とのことです。

>>85
FOYが効かない、FOYよりヘパリンとのご指摘ですが、
たぶん、私めが考えますに、
新型高病原性の患者の血液内で起こっていることは、
プロテアーゼの洪水(カスケード)であり、
血液凝固以外にも身体に酵素的異常反応を起こしている、はずなのです。
DIC(血液凝固と線溶系の亢進、凝固因子の枯渇)に関してだけなら
おっしゃるとおりなのですが、
ヘパリンやトロンボモジュリンは凝固線溶系以外には効果がありません。
私めはヘパリンの使用を否定しません。
なぜなら入手しやすく価格が安いからです。
価格が安く備蓄しても病院に負担がかからないものでなければなりません。
いざ、隔離地域内の臨時医療施設で治療するなら、(隔離病棟とP3トレーニングを受けた医療従事者が圧倒的に足りません。)
FOYやウリナスタチンとヘパリンを合わせて使用することになるでしょう。
ひとり完治できて二週間すれば、元患者血清には新型高病原性(インフルかどうかは?にしときます。)ウイルスに対する
中和抗体IgGが十分にできるはずですから、元患者の血清は「抗血清」として治療に使えるようになります。
「抗血清」は原始的ですが、きわめて有効な治療薬です。
ひとり治ってくれれば、「抗血清」によって治療効果は飛躍的に高くなります。
閉鎖地域内において、一人の患者を治すということは、特効薬を作ることと同じことです。
閉鎖地域住民すべてが協力して、一人の患者を完治させることが、回りまわって自分のためなのです。
野戦病院レベルでは、理想は言っていられないのです。